GMO即レスAI

2026-10-02

【AI博覧会 Fukuoka 2026 登壇レポート】成果が出るAIエージェント活用|業務を任せる設計と実例

【AI博覧会 Fukuoka 2026 登壇レポート】成果が出るAIエージェント活用|業務を任せる設計と実例

2026年10月1日(木)、博多国際展示場&カンファレンスセンターで開催された「AI博覧会 Fukuoka 2026」のカンファレンスに、GMO即レスAIチームの西 涼那が登壇しました。AI活用が「試す」段階から「業務を任せる」段階へ移るなか、成果が出る会社と出ない会社の差はすでに広がり始めています。GMOペパボ自身がグループ11サービスの問い合わせをAI化してきた実践知をもとに、成果を分ける3つの分岐点と、業務をAIに任せる具体的な設計例をお話ししました。

開催概要

項目詳細
イベント名AI博覧会 Fukuoka 2026
セッションタイトル成果が出るAIエージェント活用|業務を任せる設計と実例
開催日時2026年10月1日(木)16:00〜16:40
会場博多国際展示場&カンファレンスセンター(A会場)
形式カンファレンス登壇
登壇者西 涼那(GMOペパボ株式会社 事業開発部 即レスAIチーム)

登壇者紹介

西 涼那(にし すずな)
GMOペパボ株式会社 事業開発部 即レスAIチーム

GMOペパボ株式会社にて、AIチャットボット/AIエージェント「GMO即レスAI」の営業・導入支援を担当。中小〜中堅企業のカスタマーサポート効率化に向けて、数多くの商談・デモ・運用フォローを手がける。カスタマーサポート出身として、現場目線で企業のAI活用の「はじめの一歩」を後押ししています。

前提:AI活用はすでに「二極化」が始まっている

講演では、現状を3つの数字で整理しました。

  • 34.5% — 生成AIを業務活用している企業(調査対象10,312社ベース)
  • 40.0% — 「活用すべき業務の範囲」を課題・懸念に挙げた企業(生成AI活用企業3,560社ベース)
  • 21% — エージェント型AIについて成熟したガバナンスモデルを持つと回答した企業

出典:34.5%・40.0%は帝国データバンク「生成AIに関する企業の動向調査(2026年3月)」、21%はDeloitte「State of AI in the Enterprise 2026」

2026年のAI活用は、試す段階から業務を実行して成果を出す段階へ移っています。一方で、活用している企業でも、文章生成や情報収集など「人の作業を補助する使い方」がまだ中心です。

伝えたかったのは、導入を急ごうという話ではありません。小さな範囲で成果と安全性を同時に確認し、根拠を持って広げていくことで、二極化の「成果が出る側」に回ろうという提案です。

成果が出る会社と出ない会社を分ける3つの分岐点

成果が出る会社の3条件(分岐点①使う範囲を決めている/②単発タスクで止まってない/③人とAIの運用を設計)

  1. 使う範囲を決めているか
  2. 単発タスクで止まっていないか
  3. 人とAIの運用を設計しているか

分岐点1:使う範囲を決めているか

よくあるのが「とりあえずスモールスタートで導入してみた」という状態です。現場にリリースしても、何にどう使えばいいのかが分からず、形骸化してしまうケースが少なくありません。

成果が出ている会社は、問い合わせの一次受け、受発注の入力作業、毎月末の定型作業など、対象を具体的な業務プロセスで切っています。「何に使うんだろう」というもやもやから抜け出し、「この業務をAI化する」と決めることが、形骸化を防ぐ第一条件です。

どの業務から始めるか

優先順位を決める軸は、実現の難易度と効果の大きさの2つです。いきなり難易度が高く、業務プロセス全体に関わる複雑なAI化を目指すと、挫折するケースが多くなります。段階的に効果を高めていくロードマップが欠かせません。

  1. 単発タスクのAI化から着手する — 反復作業・定型作業はAIが最も得意な領域で、導入ハードルも低い。よくある質問への回答や、社内規程・経費精算・契約の取り決めといったマニュアル探しなどが代表例です
  2. 効果を定量的に測る — 手を止めていた時間がどれだけ浮いたか、探す時間がどれだけ短縮されたかを数字で出す。似た業務への展開など、次の発見につながります
  3. プロセス全体のAI化へ広げる — 単発タスクの点と点を線でつなぎ、条件分岐で「AIが処理する部分」と「人が介入する部分」を組み合わせていく

1回1分の探しものでも、1日30回あれば30分になります。その30分をゼロにするだけでも、生産性は大きく変わります。

分岐点2:単発タスクで止まっていないか

文章を生成させる、何かをチェックさせる——そこで終わってしまう「点の効率化」で止まっている企業は少なくありません。成果の差を生むのは、業務フロー全体をAI化できているかです。

例えばメールの下書きを作らせて終わりにするのではなく、チェックを経た送信や共有まで。資料を作るなら、アウトプットの作成・着地までAIに任せる。調べる・判断する・アウトプットを作るという一連の業務を通してAI化するイメージです。

問い合わせ対応であれば、次のような自律実行フローになります。

  1. 受付 — 問い合わせを受信する
  2. 一次回答 — AIエージェントが自律的に対応する
  3. エスカレーション — 解決できない場合だけ人が対応する

分岐点3:人とAIの運用を設計しているか

講演で「一番大事」とお伝えしたのが、この3つ目です。生成AIを活用する企業が感じる課題の上位には、次の3つが挙がっています。

課題・懸念割合
情報の正確性50.4%
情報漏洩のリスク33.5%
トラブル時の責任所在などのルール整備25.5%

出典:帝国データバンク「生成AIに関する企業の動向調査(2026年3月)」(生成AI活用企業3,560社・3つまでの複数回答)

これらは、AIを入れただけでは解決しません。人が運用でカバーする領域であり、AIの権限と、人の確認点を設計する必要があります。

  1. AIの回答を検証・判断する基準 — シングルチェックかダブルチェックか。やり直しのきかない業務かどうかが判断のポイントです
  2. 入力するデータと業務の利用範囲 — ルールさえ決めれば安全に利用できます。情報システムの担当者や経営層とすり合わせておくことが大切です
  3. 事故時の対応フローと管理責任者 — 何かが起きてから対応を考えるのはリスクです。あらかじめ決めておけば、素早く着手でき、お客様にも迷惑をかけません

「AIが出力したから責任はAIにある」ということはなく、責任は人にあります。AIエージェントは権限を与えるほど便利になりますが、止め方を知らなければ、間違いに気づかないまま処理が進んでしまいます。これはAIの性能の問題ではありません。人がどこで関わるかを先に決めておかないと、成果と安全性を両立できないのです。

運用サイクルの回し方

ログをみる → 分析する → 改善する → 精度が向上する

導入したツールが実際どれくらい使われているか、把握できている企業は多くありません。ログを見ると「社内ではこんなことに困っている」「データが少なくてAIが答えられる範囲が狭い」といった実態が見えてきます。回答率・満足度・利用者数を定量的に分析し、足りないナレッジは増やし、古いデータは更新する。このサイクルを回し続けられるかどうかで、半年後の成果は大きく変わります。

AIに業務を任せる——実際のユースケース

何をAI化するかによって、使うツールやアプローチは変わります。講演では、AIチャットボットに限らず、Claude・Codex・Dify・Google Apps Script(GAS)などを組み合わせた活用例も紹介しました。

ユースケース1:社内業務の自動化(リーガルチェック)

社内申請や変更・キャンセル依頼、不備チェックなどはAIに任せやすい業務です。GMOペパボでは、リーガルチェックにもAIを活用しています。

NDAや契約書を法務担当がゼロからチェックすると、数営業日から10営業日ほどかかることもあります。まずAIに一次チェックをさせ、社内ルールに沿っているか、自社にとって不利な条項がないかを確認する。それだけでも、人が見る作業量は大きく減ります。

会場では「ClaudeのSkills(スキル)やルーティン機能を使ったことがある方」に挙手をお願いしたところ、約3分の1の方が手を挙げてくださいました。

  • Skills — 専門業務のマニュアルを一度作っておくと、必要なときにAIが自ら取り出して、そのルールに沿って作業してくれる仕組み
  • ルーティン — トリガーを設定し、「毎週月曜日に作業する」「完了したらSlackに通知する」といった処理を、MCP連携で自動化できる仕組み

毎回AIを立ち上げてチェック項目を一から伝えなくても、決まったルールで業務を回せるようになります。

ユースケース2:営業支援から「AI営業マン」へ

営業支援は、段階的にAIへ任せる範囲を広げられる領域です。

  1. 商材知識を引き出す — マニュアル・PDF・Webサイトの情報をAIに持たせ、営業担当が調べる時間・覚える時間を削減
  2. 提案書作成をプロセス化する — オンライン商談の議事録をGASで自動格納し、ClaudeやGeminiで提案書を生成するルーティンを組めば、商談終了の1時間後には提案書ができている状態に。人はチェックして送るだけです
  3. AI営業マンとして接客する — 勝ちパターンや営業ロジックをAIに持たせ、Webサイト上で訪問者の関心に合わせてアプローチ。見込みの高い訪問者には資料請求フォームを提示するなど、24時間365日稼働する営業担当になります

AIに「聞いて答えを得る」存在から、「業務を任せる」存在へ。勝ちパターンを覚えたAIが営業してくれれば、育成にかかる時間も削減できます。

ユースケース3:ECサイトでも、まるで店員さんのように

業務効率化とは少し違う切り口として、ECサイトでのオンライン接客も紹介しました。店頭で店員さんが好みに合う商品を提案してくれるように、膨大な商品の中からお客様に合ったものをAIがサジェストします。

  1. 商品探しをサポート — 数ある商品から、欲しいものを一緒に見つける
  2. パーソナライズ提案 — 好みや目的に合わせておすすめし、購入を後押しする
  3. 購買意欲を高める — 商品を探す手間を減らし、売上にも貢献する

【導入事例】現場で起きている変化

事例1:株式会社ココナラ様(従業員101〜300名規模)

  • 改善内容 — Webサイト掲載のFAQ・トラブルシューティング・過去の問い合わせ履歴をAIのナレッジとして登録し、網羅的に検索して回答
  • 効果 — 月3,000件分の対応工数を削減。時間や場所を問わず問い合わせできるようになり、電話やメールが苦手な「サイレントカスタマー」も相談しやすくなったことで、顧客満足度の向上にもつながっている

▶ 事例の詳細:月3,000件分の対応工数を削減。AIチャットボット導入による工数削減とCSのあり方の変化|株式会社ココナラ

事例2:奄美市様(市民向け利用・人口約4万人規模)

  • 課題 — ごみ分別に関する問い合わせが多数寄せられていた
  • 改善内容 — ごみ分別に特化したAIを導入し、公式ホームページと公式LINEで提供
  • 効果 — 夜間・休日も相談可能に。仕事終わりや休日に市役所へ行かなくても、申請方法などを事前に調べられるようになり、ごみ分別から回答範囲の拡大を進めている

▶ 事例の詳細:市民からの「こんなことで質問していいのかな」を減らす。新しい市民ファーストのお問い合わせ対応を目指して|奄美市役所

明日から試せる一歩

まとめ:明日から試せる一歩(STEP01 使う範囲を決める/STEP02 プロセスで自律実行する/STEP03 人とAIの運用を設計する)

AIは、入れるだけでは差がつきません。

  1. 使う範囲を決める — 対象業務を1つ選ぶ
  2. プロセスで自律実行する — 質問に答えるだけで終わらせず、実行まで通す
  3. 人とAIの運用を設計する — 人が見る点と最終責任の所在を決め、ログを見て改善サイクルを回す

この3つを押さえるだけでも、成果につながっていきます。まずは1つの業務から、ミニマムに始めてみてください。

導入したあとこそが本番

講演の最後に、GMO即レスAIが生まれた背景と支援内容をご紹介しました。

GMOペパボでは、グループ11サービスの問い合わせの一次受けをAI化しています。人に届く問い合わせが減ったことでCSチームのコストと時間を大幅に削減でき、時間に余裕ができたCSスタッフがディレクター・営業・エンジニアへとジョブチェンジしました。「会社を守る立場」から「売上をつくる立場」へのステップアップです。

GMO即レスAIのチームメンバーも全員がCS出身です。お客様対応の現場で企業がつまずくポイントや、AIでの乗り越え方を自ら経験してきたからこそ、ツールを売って終わりではなく、課題のヒアリングからエージェントの構築、導入後の分析と改善提案まで一貫して伴走します。APIやMCPでの連携にも対応しており、自社サービスとの連携も含めてご提案します。

GMO即レスAIの主要実績

指標実績
有人対応の削減80%削減 ※1
問い合わせ対応時間の削減月あたり548時間 ※1
導入企業様からのサポート満足度100% ※2
顧客対応AIエージェントの正答率99.9% ※3

※1 2025年6月 カラーミーショップ実績。事例ページに掲載している「月間803時間の削減」は2023年11月の導入直後を対象とした計測で、計測時点が異なります
※2 2026年2月時点での自社調べ(導入企業満足度調査)
※3 99.9%を保証するものではありません

提供ソリューション

  • GMO即レスAI — 社内外の問い合わせ対応や、調べもの・情報探索をAIチャットで自動化し、有人対応を削減
  • GMO即レスAI for CS — FAQやヘルプ記事の作成など、カスタマーサポートの運用業務そのものにAIを組み込む
  • AI研修 — 組織全体のAIリテラシーを、基礎から実践まで底上げする
  • GMO即レスAI電話 — 電話での問い合わせ対応をAIが担い、現場の負担を減らしながら顧客満足度を高める

人手不足、属人化、退職を控えた担当者のナレッジ継承、古くなったマニュアル——お問い合わせ対応の課題は、AI活用を一人で抱える必要はありません。まずはお悩みをお聞かせください。

お問い合わせ

本講演の内容について詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。

GMO即レスAI(AIチャットボット・AIエージェント導入・運用)
サービスサイト:https://sokuresu.ai/
お問い合わせ:https://sokuresu.ai/contact
資料ダウンロード:https://sokuresu.ai/document/service

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