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AI電話サービスはどう選ぶ?タイプ別の比較と規模別の選び方

2026-10-08

AI電話サービスはどう選ぶ?タイプ別の比較と規模別の選び方

AI電話サービスは、月数千円で始められる受付代行から、年単位で設計する大規模な導入まで幅があります。同じ「AI電話」という言葉でも、比べる対象が違います。製品を見る前に、自社がどの規模帯にいるかを決めるのが先です。

「AI電話 サービス」で検索すると、10社や15社を並べた記事が並びます。ただ、料金の桁が違う製品が同じ表に載っていて、どれが自社向けなのかは読み取れません。この記事では9サービスをタイプ別に整理し、規模別の選び方までをまとめます。

▶ 関連記事:電話AIエージェントとは?ボイスボット・IVRとの違いと導入の判断軸

1. AI電話サービス4タイプ

AI電話サービスは、担当する範囲と対象規模で4つに分かれます。

  1. 小規模の受付・取次:代表電話の一次受付を自動化する。月数千円から始められ、設定も自社で完結する
  2. IVR型:音声案内で用件を振り分ける。あふれ呼(混み合って受けきれない入電)の受け皿や予約受付など、決まった用件を大量にさばく
  3. ボイスボット・AIエージェント型:話し言葉で用件を聞き取り、処理と記録まで進める。コールセンター規模の業務が対象
  4. BPO併用:AIで一次対応し、残りを委託先のオペレーターが受ける。電話対応そのものを外注する形

タイプが違えば、比べる項目も変わります。小規模の受付代行に「CRMとの連携」を求めても意味がなく、コールセンター規模の業務を月数千円の製品で回すこともできません。

AI電話サービスの4タイプと対象規模の関係

2. AI電話9サービス比較

各社公式サイトの公開情報を元に整理しました。

サービスタイプ受電/架電通話後の処理料金
IVRy小規模の受付・取次受電・架電文字起こし、要約、通知公開
電話放送局 自動受付IVRIVR型受電のみ録音、レポート公開
NTTテクノクロス VoiceMallIVR型受電(発信はオプション)音声認識連携はオプション費用例を公開
AI Worker VoiceAgentAIエージェント型受電後続処理の自動化まで要問い合わせ
PKSHA VoiceAgentAIエージェント型受電・架電CSV出力、コールリーズン分析要問い合わせ
MOBI VOICEボイスボット受電・架電テキスト化、要約、改善提案要問い合わせ
commuboボイスボット受電・架電記載なし要問い合わせ(従量課金)
ベルシステム24 ekubotBPO併用記載なしコールリーズン分析要問い合わせ
GMO即レスAI電話AIエージェント型受電・架電要約、分類、CRMへの記録要問い合わせ

※各社の公式サイト(2026年10月5日時点)の記載にもとづきます。記載のない項目は「記載なし」としています。GMO即レスAI電話は当社のサービスです。

各サービスの特徴

IVRy(株式会社IVRy)

月額3,980円(税抜)からの小規模向けサービスです。代表電話の一次受付と取り次ぎを自動化し、文字起こしや要約、通知にも対応します。着信30件まで使える無料プランがあるため、まず電話のAI化がどういうものかを確かめたい組織に向いています。

電話放送局 自動受付IVR(株式会社電話放送局)

1978年創業で、IVRを中心にクラウドサービスや機器販売を手がけるベンダーです。自動受付IVRは受電に特化し、初期費用30万円から・月額15万円から(月間4,000件までの着信を含む)と料金を公開しています。日別・時間帯別のレポートや切断箇所の分析など、運用の振り返りに使える機能が揃います。

NTTテクノクロス VoiceMall(NTTテクノクロス株式会社)

クラウド型のIVRサービスです。あふれ呼のコールバック予約や応対品質調査など、用途別のパッケージが用意されています。双方向発信や音声認識連携はオプションの扱いで、要件が合わない場合はオンプレミス型も選べます。

AI Worker VoiceAgent(株式会社AI Shift)

2019年に提供を開始したサービスです。あらかじめ決めた流れで進むシナリオ型と、生成AIが文脈を読んで進める自律対話型を、用件に応じて使い分けます。終話後の業務まで含めて完結させる設計思想を公式サイトで明示しています。

PKSHA VoiceAgent(株式会社PKSHA Technology)

自然言語処理に強みを持つPKSHAグループのサービスです。受電・架電の両方に対応し、対話内容を引き継いだままオペレーターへ転送できます。整形済みのCSV出力やコールリーズンのリアルタイム分析など、通話後のデータ活用に重きを置いています。

MOBI VOICE(モビルス株式会社)

チャットサポートに強みを持つモビルスのボイスボットです。音声認識でのテキスト化と問い合わせの要約に加え、実績をもとに改善すべき内容まで提案します。CRM・RPA・CTI/PBXとの連携に対応します。

commubo(株式会社ソフトフロントジャパン)

自然会話AIプラットフォームとして提供されています。代表電話の一次受付や夜間・休日受付のほか、督促やアンケートといった架電業務にも対応します。料金は従量課金制で、最短1ヶ月での稼働開始を掲げています。

ベルシステム24 ekubot(株式会社ベルシステム24)

コンタクトセンター運営大手が提供するプロダクトです。簡易導入向けのエントリーモデルから、運用までを支援する上位プランまでラインナップがあります。AIで受けきれない問い合わせを有人対応へ振り分ける設計が前提で、運用ごと委託したい組織に向いています。

GMO即レスAI電話(GMOペパボ株式会社)

当社が提供するサービスです。受電・架電の両方に対応し、通話内容の要約・分類からCRMへの記録までを自動化します。本人確認やクレーム、緊急対応、契約にかかわる判断は担当者が引き取る設計で、転送時には用件と会話内容も一緒に渡します。PBX・CTI・CRM・予約システムとの接続は個別に設計します。

実際の応対を体験

音声が自然かどうかは、仕様表では分かりません。当社のGMO即レスAI電話が応対している音声を、記事内で試聴できるようにしました。支払い方法を案内する場面です。ぜひ一度聞いてみてください。

AI電話サンプル自然な音声のデモを試聴できます
「支払い方法について」案内音声

シンプルな活用から、複雑なタスク実行へ

ビジネスの現場で活用が進んでいる生成AIと同じ流れが、電話にも続いています。壁打ち役やチャットボットのようなシンプルな活用から、タスクを持たせて自律的に動く「エージェント」としての活用へ移行している格好です。

各社、製品名が変わってきていることからその流れが汲み取れます。AI Shiftの「AI Messenger Voicebot」は「AI Worker VoiceAgent」へ。PKSHAの「PKSHA Voicebot」は「PKSHA VoiceAgent」へ。改称ではありませんが、電話放送局も自社の強みを「手軽なシナリオ型から、生成AIを活用したAIエージェント型まで」と説明しています。

AI Shiftは、終話後の業務も含めた完結を目的とした設計思想へ移り変わっていると公式サイトに書いています。応対を自動化する段階から、通話後の処理まで引き受ける段階へ。用語の整理は電話AIエージェントとは?ボイスボット・IVRとの違いと導入の判断軸で扱っています。

3. 費用は規模帯で決まる

金額を横並びにしても比較にはなりません。規模帯で3つに分けて考えます。

小規模帯(月数千円〜数万円)

IVRyは月払いで月額3,980円から、年払いなら月あたり3,317円からです(いずれも税抜)。別途、電話番号の維持費が050番号で月500円、固定電話番号で月980円、フリーダイヤルで月4,000円かかります。通話や文字起こしなどの従量料金は、使った分だけスロットを消費する方式で、1スロット30円です。着信30件までの無料プランもあります。基本料だけを見て決めると、維持費と従量料金で実額が変わる点に注意してください。

中規模帯(初期数十万円+月十数万円〜)

電話放送局の自動受付IVRは、初期費用が30万円から、月額が15万円から(月間4,000件までの着信を含む)と公開されています。件数の上限が料金に紐づく形です。

大規模帯(個別見積もり)

用件の設計、既存のPBXやCRMとの接続、運用改善までを含む案件です。業務ごとに構築範囲が変わるため、各社とも金額を公開していません。内訳の構造だけは示せます。GMO即レスAI電話の場合、初期構築費、AI Voice Agentの月額、運用改善サポート、従量実費の4つで決まります。見積もりを比べるときは、どの要素が含まれているかを揃えてください。

自社の現行コストを先に出す

製品の価格を比べる前に、いま電話にかけているコストを出しておきます。

現行コスト = 件数 ×(平均通話時間 + 通話後の作業時間)× 時間単価

この数字があると、月額の安さではなく削減できる工数で製品を選べます。通話後の作業時間はACW(平均後処理時間)と呼ばれ、1件あたりの処理時間の過半を占めることもあります。

4. 規模別・用件別のAI電話サービスの選び方

規模と用件の2つで絞り込みます。

電話対応が1〜2名・月数百件

小規模の受付・取次タイプが合います。営業時間外の取りこぼしと、代表電話の取り次ぎが主な用途です。この規模なら、チャットやFAQページの整備で足りる場合もあります。

専任のチームがあり月数千件以上

ボイスボット・AIエージェント型が候補です。既存のPBXやCRMとの接続、有人への引き継ぎ設計が必要になるため、導入期間も数ヶ月単位で見ます。公式サイトで示されている期間は、PKSHA VoiceAgentが最短1〜2ヶ月、commuboが最短1ヶ月・標準2〜3ヶ月です。MOBI VOICEはカスタマイズ開発が必要な場合に、要件定義1ヶ月と開発3ヶ月としています。GMO即レスAI電話は、α版の構築に約3ヶ月、本番導入まで追加で2〜3ヶ月を目安としています。効果を確認してから対象範囲を広げる進め方です。

電話対応を外注したい

BPO併用型が選択肢になります。AIで一次対応し、残りを委託先が受ける形です。

用件のほうは、頻度が高く手順が決まっているものから選びます。代表電話の取り次ぎ、予約の変更、営業時間や在庫の確認。この3つは業種を問わず候補に挙がります。

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5. 選定でつまずく3つのポイント

1. 費用が安いことだけを理由に選定する

基本料が安くても、従量料金は使った分だけ積み上がります。課金の単位は件数、通話時間、スロットなど製品ごとに違います。月間の着信数と平均通話時間を入れて、月額の総額で比べてください。件数の上限が料金に含まれる製品もあります。

2. 後処理の可否、データを活かせるか

応答率だけが上がって、要約と記録が人に残る形になりがちです。要約・分類・外部システムへの書き込みが範囲に入っているかを、資料の段階で確認します。

3. PBXやCRMとの接続を確認せずに進める

PBXやCRMとの接続は、可否も工数も接続先によって変わります。クラウドPBXかオンプレミスか、書き込み先のAPI仕様がどうなっているか。この2点を先に共有すると、見積もりの精度が上がります。

問い合わせ前に用意しておく5項目

見積もりを取る前に、次の5つを手元にまとめておくと話が早く進みます。各社とも、この情報がないと概算を出せません。

  1. 月間の着信件数:ピーク時と平常時の両方
  2. 平均通話時間:1件あたり何分かかっているか
  3. 自動化したい用件:頻度が高い順に3つほど
  4. 有人転送の条件:どこから人が引き取るか、受け手は誰か
  5. 既存環境:PBXがクラウドかオンプレミスか、連携したいCRMは何か

この5項目は、そのまま社内の合意形成にも使えます。どの用件をAIに任せるかが決まっていないまま各社に問い合わせると、提案の前提がばらついて比較できなくなります。

現行コストの把握から見積もり取得までの4ステップ

コールセンター全体でのAI活用の選択肢はコールセンターはAI導入で何が変わる?種類・効果・始め方を解説で整理しています。

6. AI電話サービスに関するよくある質問(FAQ)

Q. 料金を公開していないサービスが多いのはなぜですか?
A. 用件の設計と既存システムとの接続範囲で構築量が変わるためです。月間件数、平均通話時間、対象の用件、有人転送の条件、既存環境を伝えると、各社とも概算を出しやすくなります。

Q. IVR、ボイスボット、AIエージェントはどれを選べばよいですか?
A. 担当する範囲で選びます。用件の振り分けだけならIVR、定型用件の応答と処理まで任せるならボイスボット、通話後の記録まで含めるならAIエージェント型です。違いは電話AIエージェントとは?ボイスボット・IVRとの違いと導入の判断軸で詳しく扱っています。

Q. 小規模でも導入できますか?
A. できます。月数千円から始められる製品があり、無料で試せる範囲を用意しているサービスもあります。ただし呼量が少ない場合は、電話のAI化より先にチャットやFAQの整備で解決することも多いです。

7. 問い合わせ対応のAI化にお悩みではありませんか?

「製品を並べてみたが、自社がどれに当てはまるのか分からない」。比較検討の相談では、これが最も多く挙がります。

GMO即レスAIでは、どの問い合わせをAIに任せ、どこから人が引き取るかの線引きから、対応後に残す記録の設計まで、CS出身のメンバーが伴走します。まずは自社のどこに時間がかかっているかを、一緒に棚卸しするところから始めましょう。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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