Difyはどうやって始める?〜AI活用できる組織になるためのはじめの一歩〜
2025-11-25

生成AIの活用が前提になりつつある今、企業のDX推進に携わる立場であれば、一度はこう自問しているはずです。
「AI導入は、何をどこから始めるべきなのか?」
少し肩透かしになるかもしれませんが、結論はタイトルとは違います。
**最初に取り組むべきなのは、AIツールの選定やアカウント登録そのものではありません。
**自社でAIを「判断し、運用し続けられる」土台を整えることです。
Difyのアカウント作成や初期設定は、その土台づくりに向けた最初のごく小さなステップにしか過ぎません。
実際、さまざまな企業の導入を見ていると、ツールや機能に意識が向く一方で、「導入したあと社内で何が起こるか」に無自覚なまま動き出してしまうケースが少なくありません。
その結果、PoCはいつまでも終わらず、現場への浸透もしないまま最後には「AIは結局使えない、自分たちにはまだ早かった」という、少し遅れた負の結論に落ち着いてしまった組織をいくつか見てきました。
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まず組織が決めなければならないこと
一般的には、Difyは「ノーコードでチャットボットやワークフローをすぐ形にできるツール」として語られます。これは事実ですが、本質はもう少し違うところにあります。
Difyの強みは、「現場に近い人が、小さな検証を素早く回せること」です。数日あればとりあえず動くものは作れます。
その扱いやすさは、DX推進側にとっても大きな武器になります。
ただし同時に、それはリスクにもなり得ます。運用のルールや責任の所在が何も決まっていない段階で、現場だけが先に走り出してしまうからです。
多くの組織では、最初にDifyを触るのはマネージャーではなく、興味を持った現場担当者です。「これは便利そうだ」と感じた人が、そのまま社内に公開してしまう。
その時点でまだ、社内文書をどこまで読み込ませて良いのか、誤回答が出たとき誰が責任を持つのか、更新や改善を誰がどの頻度で行うのか、ナレッジをどの粒度で分割するのか、公開範囲をどう線引きするのか──こうしたことが何ひとつ整理されていない状況は、決して珍しくありません。
本来であれば、AIツールを使い始める前に、「AIに何をどこまで任せるのか」「どこから人が必ず介在するのか」 そのラインを組織として引いておく必要があります。
AI導入のハードルは技術<組織
AI導入に失敗した企業の話を聞くと、共通しているのは「技術力が足りなかった」という話ではありません。もっと生々しい、どの施策とも変わらない、人間側の事情です。
たとえばある企業では、営業担当者が自ら生成AIがベースになっているAIチャットボットを作り、社内向けに公開しました。最初の数日は物珍しさもあって使われたものの、すぐに「この回答は間違っている」「情報の出どころがわからない」といった声が上がり、公開は取り下げることになりました。
内部文書の扱い方や、プロンプトで何を参照させるかも曖昧なまま手を付けてしまった結果、誤回答が出たときの対処方針もなく、担当者が後処理に割くはずだったリソースも用意されていなかったのです。
別の企業では、AI導入に前向きな若手社員がDifyに触れてみたものの、ナレッジが社内のあちこちに散らばっていて、そもそも学習させる素材が集まらない、という段階で行き詰まりました。人が読めばギリギリ意味が取れる資料でも、AIに読み込ませるには構造が甘すぎて、「どこから手を付ければいいのか分からない」と数日で諦めてしまったのです。
どちらも「AIが賢くなかったから」ではなく、 「どんな前提で、何を任せるのか」という設計が置き去りにされた結果なのです。
AI導入に求められるのは、単にツールの知識ではありません。どの業務から手を付けるのか、どの順番で広げるのか、そのためにどんな情報とルールが必要か──こうした判断を、俯瞰して引き受けられる視点です。
トップで決裁できる人が強い意志でGOを出す──これは確かに強力な追い風になります。
しかし、トップダウンだけでは長続きしません。
ガバナンスや運用ルール、社内文書の扱いといった土台がしっかり整った瞬間、現場側からあの業務もAI化できるのでは?というボトムアップの動きが自然に生まれます。
最初は慎重だったメンバーが、自分の業務を振り返りながらここをAIに任せられるかもしれないと言い始め、気づけばAI化の種があちこちから出てきて、組織全体がなめらかに前へ転がり始めます。
GMOペパボでは、提供している全サービスへGMO即レスAIを導入し、問い合わせにかかる時間を月1,620時間削減した実績があります。
このノウハウを活かし社内のAI推進を加速させ、現場にも活用を定着させました。AI活用が当たり前になった現場からのアイデアが、ボトムアップとして次の成果を生む体制に繋がっています。
ぜひ一度問い合わせ工数月1,620時間削減を達成した、GMO即レスAI活用ノウハウをまとめた資料をご覧ください。
トップダウンの推進力と、ボトムアップのアイデアが両方回り始めると、組織は一気にAI活用が当たり前の企業へと変わります。これは、外から見ていても明確にわかるのではないでしょうか。
ここまで読んでいただくと、『それでも結局、何から始めるべきなのか』という疑問が出てくると思います。
Difyがはじめの一歩としてちょうどいい理由
Difyは、なんでもできる万能ツールではありません。実際の業務に近い形で、AIの可能性を手触りを持って検証する用途においては、非常にバランスのいいツールです。
画面はわかりやすく、簡単なツールであれば数日もあれば形になります。無料枠でも実務に近いレベルの検証ができるため、まずは触ってみるのに余計なコストをかけずに済みます。
DX担当・責任者にとって重要なのは、Difyを触ることによって初めて見えてくる現実です。
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どの業務ならAI化と相性が良さそうか
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ナレッジの整備にどれくらい手間がかかるのか
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現場が違和感なく使ってくれそうか
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ガバナンス上の懸念は出てくるか
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全社展開したときのイメージは湧くか
こうした具体的な感覚は、ツール比較の資料を眺めているだけでは絶対に手に入りません。
Difyはそれを短期間で炙り出してくれます。
PoC成功の秘訣
多くの企業が、「まずPoCをやってから判断しよう」と考えます。考え方としては正しいのですが、何を判断するためのPoCなのかが決まっていない場合が散見されます。
ありがちな失敗は、ひたすら回答の精度だけを見ようとするパターンです。
正解データもないまま、「なんとなく違う」「たまに外す」といった印象で評価が進み、最終的に誰も結論を出せなくなります。
一方でうまくいっている企業は、一定の期間を取れる数値から算出したKPIを用意し、見るべきポイントを割り切っています。
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必要な文書がきちんと集まるか
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更新や改善を誰が担えるか
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誤回答が出たときに、組織としてきちんと処理ができるか
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現場が怖がらずに触れる状態になっているか
こうした「運用できる状態まで持っていけるかどうか」を見ています。
この視点が揃っている企業は、PoCの結果が多少グレーでも、導入後に改善できる見込みがあれば、はじめの一歩から次に進めることを迷わず判断できます。
GMOペパボは、2023年にまず自社の全サービスのお問い合わせ対応にAIを導入し、カスタマーサービスの現場や就業環境を大きく変えてきました。
AI活用を前提とした体制設計と運用改善を繰り返し、その中で蓄積したノウハウをもとに、現在は「GMO即レスAI」として業務効率化支援も行っています。
従来のやり方でサポート体制を最適化することに限界を感じていませんか?AIを活用して次のステージに進んだ企業の事例をご覧ください。
GMO即レスAIの導入事例集では、課題を解決した企業の事例を多数ご紹介しています。
担当者の仕事は
AI導入の推進を任された担当者や責任者の仕事は、Difyの操作習熟に時間を費やすことではありません。
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どの業務から始めるのか
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扱ってよい文書と、扱ってはいけない文書の境目はどこか
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更新や改善を誰が担うのか
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誤った回答が出たとき、どのレベルまでAIに任せ、どこから人が責任を取るのか
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どの段階で外部の力を借りるのか
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何を成果とみなしKPIとするか
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目的はコスト削減なのか、属人化の解消なのか、回答スピードなのか
これらを決めるのは、現場ではなく俯瞰した視点を持つ担当・責任者の役割です。
ここが曖昧なままだと、現場は責任を取りたくないために、AIから距離を置くようになります。
どこから外部支援を入れるかで、ROIが変わる
AI導入においては、「まず自分たちだけでやってみる」という判断は、一見すると筋が通っているように見えます。しかし、実際には危うい賭けです。
RAG(ナレッジ)設計を間違えれば、そのリカバリーには手戻りが発生します。現場のことは現場の方が詳しい、ということは多くの組織であることです。AIの回答修正のために担当者が奔走した経験を耳にします。
誤回答が続けば現場からの信頼は失われ、「AI導入は失敗した」という印象だけが残ります。そうなれば、次に稟議を上げるハードルは一気に高くなります。
逆に、導入の初期段階からGMO即レスAIのような専門家の事前相談・運用〜導入サポートを入れている企業は、流れが異なります。
前提の整理と業務選定、RAG(ナレッジ)とガバナンスの大枠を一緒に決めてからPoCに入るため、合意形成は早く、設計も失敗しづらい。
結果として、投資回収までの時間も短くなり、現場の拒否反応も少ないまま次の施策に進んでいきます。
表面的な外部支援コストだけを見ると高く感じるかもしれませんが、「誤った前提で数ヶ月を溶かすリスクと比べれば、むしろ安くつく」と選ばれている企業様がいらっしゃいます。
ツール選定はあくまで入口
Difyのアカウント登録は数分でできます。シンプルなチャットボットであれば、PoCまで持っていくのもそう難しくありません。
問題は、その先です。
自社にはAI導入のノウハウや成功体験がどれほどあるのか。
ナレッジやルールを整える準備はできているのか。
「とりあえず試してみよう」という温度感のまま進めていないか。
もしこのあたりが曖昧なままプロジェクトが走っているとしたら、一度立ち止まって考えてみませんか?
AI導入は、触ることよりも設計することのほうが圧倒的に難しく、そしてその差が半年後、一年後の成果を決めてしまいます。
まずは短い時間でも構いません。
PoCの目的や進め方、ナレッジ整理の方向性、どの業務から手をつけるべきか──そういった「最初に間違えたくない部分」について、一度GMO即レスAIにご相談ください。
ツールの話だけではなく、ご相談いただく組織の構造に合わせてどう進めるべきかを、ご相談いただけます。
社内だけで長期間の試行錯誤を重ねるよりも、まずは一度お話ししてみませんか?組織の構造に最適化されたAI導入への最短ルートを、私たちがご提案します。