DifyでのAIエージェント導入のポイント:事例から学ぶ
2025-08-27

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業務効率化に成功した事例を多数ご紹介しており、最適なAI活用のヒントになれば幸いです。
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AIエージェントの導入で注目を浴びているDify。導入時のポイントや導入から定着までを解説します。
はじめに
近年、AI技術の進化は目覚ましく、ビジネスのさまざまな領域での活用が期待されています。社内業務の効率化やナレッジマネジメントの強化において、AIエージェントの導入は大きな注目を集めています。
今回は、GMOペパボの法務部門で活用しているDifyの事例を通じて、AIエージェント導入におけるポイントを深掘りしていきます。
AIエージェント導入が失敗しやすい理由

目的が明確ではない
AIエージェントの導入における失敗の一つが「導入目的の不明確さ」です。何を解決したいのか、どういった効果を期待するのかが曖昧なまま導入を進めてしまうと、期待通りの成果が得られず、投資が無駄に終わる可能性があります。たとえば、「業務効率化」のような漠然とした目標ではなく、「法務部のリーガル相談回答時間を50%削減する」のような具体的な目標の設定が重要です。これにより、導入後の効果測定も容易になり、改善点も明確になります。
ワークフローに沿ってない
AIエージェントを導入する際、既存の業務ワークフローの見直しやどう組み込むのかを考慮しないと、かえって現場の混乱を招き、使われないAIエージェントになってしまう場合があります。また、AIが担当する範囲と人間が担当する範囲を明確に定義し、導入によってワークフローがどう変化するのかを検討するのも大切です。たとえば、単にAIが回答を生成するだけでなく、回答を人間がどう確認し、最終判断に至るのかまでプロセスを設計する必要があります。プロセスの設計が不十分だと、結果として活用が進まない事態に陥ります。
RAGを活用できてない
AIエージェントの性能は、参照する情報の質と量に大きく依存します。不正確な情報や古い情報、あるいは情報が不足している状態でAIエージェントを運用すると、誤った回答や不適切な提案が生成され、業務に支障をきたす可能性があります。専門性の高い分野では、情報の正確性と最新性が重要です。RAG(Retrieval Augmented Generation)を構築する際には、既存の質問と回答の記録を整備し、継続的にアップデートしていくことが大切です
導入して満足で終わっている
AIエージェントは一度導入したら終わりではありません。運用を開始した後も、効果を定期的に測定し、継続的な改善が必要です。初期の回答精度が低くても、RAGのブラッシュアップや質問形式の改善を行うと精度が向上します。スモールスタートで導入し、PDCAサイクルを回しながら運用すると、AI活用の定着と効果最大化につながります
Dify導入の事例
GMOペパボでは、Difyを使って構築したAIエージェント「AI法務 Zoss」を活用しています。
AI法務 Zossの概要

AI法務として、法務部門に寄せられる社内お問い合わせの一次受けとして導入。Difyで構築されたAIエージェントで、一般的な法律知識と社内ルールを学習している。
導入前の課題
法務部門では、日頃から捺印や取引先審査、キャンペーン実施の際のリスク審査、契約書や規約に関する法律相談等、社内からのお問い合わせに対応しています。これらの社内お問い合わせ一つの回答に1時間かかる場合もあり、断続的な作業を含めると多くの時間を要していました。
これらの問題を解決するために、社内からの法務関連の相談を一次受けをする「Zoss(ゾス)」をDifyを使って構築しました。
導入ポイント
AIに任せる部分と人が行う部分の明確化
情報の収集や過去の調査等の手間のかかる部分はAIを活用し、最終的な回答や判断は法務部門の担当者が行う役割分担がされています。これにより、AIのメリットを最大限に活かしつつ、誤った判断によるリスクを回避できます。
ワークフローに組み込む
ただAIを導入しただけでは、利用されずに終わってしまうため、ワークフローにAIを組み込むのも大切です。たとえば、お問い合わせは、法務部門への相談は直接担当者にメッセージを送るのではなく、必ずZossを通して問い合わせるようフローに組み込むことで、一次受けは必ずAIが対応します。
RAGの構築と定期的なアップデート
法律や社内の情報は時代の流れとともに適切な回答が変わる可能性があるため、常にアップデートしていく必要があります。法律や社内規程の変更に対応し、AIが参照する情報を最新の状態に保つことで、回答の精度を維持し、誤情報によるリスクを低減できます。
小さくはじめる
まず導入してみて、改善点を見つけることも大切です。AI導入は一度で完璧を目指すのではなく、スモールスタートで導入し、運用を通じて改善を重ねていくことで、よりよくなります。
Dify導入後の変化

zossによる回答の精度は約70〜74%でまだまだ改善の余地がありつつも、導入後は法務メンバーの業務負担が半減。とくに定型的な問い合わせが多いキャンペーン審査や捺印申請において、AIによる回答が大きな効果を発揮しています。
AIエージェント導入の成功ステップ
AI導入を成功させるためのステップを、Zossの事例の知見をもとに見ていきましょう。
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**導入目的の明確化と具体的な目標設定
**「業務効率化」といった漠然とした目標ではなく、「法務部のリーガル相談回答時間を50%削減する」といった、具体的な数値目標を設定することから始めます。これにより、導入後の効果測定と改善点の特定が容易になります。 -
**人間とAIの役割分担の明確化
**AIに任せる部分と人間が最終決定を行う部分を明確に決めましょう。たとえば、情報収集や過去の調査はAIに任せ、最終承認は人間が行う役割分担をすることで、AIのメリットを最大限に活かしつつ、誤った判断のリスクを回避できます。 -
**既存ワークフローの再構築
**AIエージェント導入は単なるツールの導入ではなく、既存の業務ワークフローを見直し、AIが組み込まれることでどう業務プロセスが変わるのかを具体的に検討します。AIエージェントがどのタスクを、どのくらいの精度で、どこまで担当するのかを精査しましょう。 -
**参照情報の整備と継続的なアップデート
**AIエージェントの性能は、参照する情報の質と量に大きく依存します。不正確な情報や古い情報がないよう、既存の質問と回答の記録を整備し、継続的にアップデートしていく体制を確立します。とくに、法改正や社内規程の変更に対応し、AIが参照する情報を最新の状態に保つことで、回答の精度と信頼性の維持につながります。 -
**スモールスタートと継続的な改善
**最初から完璧なAIを目指すのではなく、まずは1つの部門や1つのタスク
の処理からスモールスタートし、運用を通じて改善点を見つけていきます。PDCAサイクルを回しながら、フィードバックを元にAIに読み込ませる情報のブラッシュアップや質問形式の改善を行うことで、精度を向上させ、AI活用の定着と効果最大化につなげます。
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GMO即レスAIについて
GMO即レスAIでは企業向けに失敗しないDify導入支援やAIエージェントの個別制作もおこなっています。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
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