3ヶ月で月平均約660件の問い合わせに自動対応し、全職員の聞きやすさを変えたDX推進|鹿屋市
鹿屋市役所 総務部 デジタル推進課様
鹿屋市は本土最南端へと伸びる大隅半島のほぼ中央に位置し、人口は約10万人で古くから大隅地域の交通・産業・経済・文化の拠点として役割を担っています。市の北部には日本の自然百選にも選ばれている壮大な高隈山系が連なり、西部は、鹿児島湾(錦江湾)に面して美しい海岸線が見られ、南部は、神代三山陵の1つである吾平山上陵を有する山林地帯となっています。
従業員規模:800名

課題
- -庁内マニュアルが多様な形式
- -場所で管理されており、必要な情報にたどり着くまでに一定の時間を要していた
- -旧来のシナリオ型チャットボットは利用率が低く、結局は人に聞く状況が続いていた
効果
- -職員が相手の都合を気にせず、気軽に質問できる環境に変化。時間外でも迷わず、まずはAIで確認できるようになった
- -60件/月→660件/月の利用へ大幅に増加。マニュアル検索
- -問い合わせ対応の工数が大幅に削減された
はじめに
導入サービス:GMO即レスAI
庁内のあらゆる業務において職員はマニュアルを参照しながら仕事をする一方、「知りたいことがどこに書いてあるのか分からない」「PDFのどのページに載っているのか探すのが大変」 ———そんな「探す時間」が職員の負担となっていました。
鹿児島県鹿屋市役所様では、DX推進の一環として、庁内マニュアルを一括してAIに学習させることで、職員がチャットで質問するだけで必要な情報にたどり着ける環境を整備しました。
従来のシナリオ型チャットボットでは年間約700件程度の利用にとどまっていたところ、GMO即レスAIでは公開からわずか3ヶ月で月平均約660件の庁内問い合わせに自動対応するまでに成長しており、利用頻度・利便性の両面で大きな改善が見られています。
今回は、鹿屋市役所 総務部 デジタル推進課の富永さま・前平さまに、導入の背景や効果、今後の展望を伺いました。

導入背景
弊社のサービスを導入したきっかけを教えてください
鹿屋市役所では、もともとシナリオ型のチャットボットを導入し、市民向け・庁内向けの問い合わせ対応に活用していました。
しかし、「Q&Aを一つ一つ登録する必要があり、内容更新にも手間がかかるため、利用率は高くない」という課題を抱えていました。
ちょうどそのタイミングで、世の中では生成AIが大きな話題になり、庁内でもAI活用の検討が本格化。その中で「既存のマニュアルをベースに自動で回答してくれる仕組み」の実現を目指して、導入を進めました。
シナリオ型だと、すべてのQ&Aを登録し続けるのは現実的ではありませんでした。
一方で、即レスAIは既にあるマニュアルや手引きをナレッジとして読み込ませれば、自動で回答に活用してくれる点がメンテナンス負荷の面で大きなポイントでした。
GMO即レスAIはメンテナンスのしやすさと、既存マニュアル・手引きのナレッジ登録の容易さが決め手となり、旧来のシナリオ型チャットボットから、切り替えることとなりました。

導入前の状況を教えてください
導入前、職員の多くは以下のようなフローで業務を進めていました。
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グループウェア上のマニュアル置き場にアクセス
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PDFやExcel、PowerPointなど、各課が登録したファイルを探す
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ファイルから欲しい情報があるのかを探す
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分からなければ、担当課へ電話やチャットで問い合わせる
データ形式としてはPDFが中心で、人によっては印刷してメモを書き込みながら使っているケースもあったそうです。
知りたい情報がPDFのどのあたりに載っているのかは分かっているけれど、該当箇所にたどり着くまでが大変という声は以前から聞いていて、庁内向けに設定していたシナリオ型チャットボットも、
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欲しい選択肢が出てこない
-
キーワード検索がうまくヒットしない
といった理由から、結局は自分で探すか、人に聞きに行くという状況から抜け切れていませんでした。
実際に導入してみてどうでしたか?
3ヶ月で月平均約660件の質問に自動対応
GMO即レスAIは、庁内マニュアル・手引きを一括学習させた鹿屋市職員専用AIとして、全職員が利用できる形で公開されました。
昨年度はシナリオ型のチャットボットを運用していて、年間で700件程の質問が寄せられていました。GMO即レスAIは公開から約3ヶ月で、月あたり約660件の質問がAIに寄せられ、その件数分だけ「人に聞きに行く」「PDFを探す」といった手間が削減されている、という手応えを感じています。
全庁に関連するマニュアルの約半分を、3ヶ月でカバー
ナレッジの整備はデジタル推進課が中心となって進行され、各課が所管するマニュアルや手引きデータを集約し、即レスAIに順次取り込む予定です。
全職員に関係するようなマニュアルの約50% を学習済みで、今後残りのマニュアルの取り込みも段階的に進めていく計画です。

業務の中で他に何か変化したことはありますか?
いつでも質問できる環境に
GMO即レスAIの導入により、大きく変わったのは聞きやすさです。
『AIに問いかけるので、相手の都合を気にせずにいつでも質問できるから助かる』という声は実際に出ています。時間外に残務をしているとき、先輩や担当課に聞きにくい場面でも、AIなら気兼ねなく何回でも聞けるのは、職員にとって大きいと思います。
これまでは、質問をすることで時間を割いてもらう申し訳なさや「こんなことを聞いていいのか」という心理的ハードルが、問い合わせの足かせになっていました。
GMO即レスAIは、そうした心理的なバリアを取り除きつつ24時間開かれた相談窓口として機能し始めています。
初歩的な問い合わせの受け皿として機能
契約事務や庶務事務、電子契約・電子請求といったテーマでは、担当課に複雑な相談が寄せられる一方で、「マニュアルを読めば解決するレベル」の問い合わせも少なからず存在します。
複雑な問い合わせ自体が大きく減った実感はまだないものの、冒頭の基本的な部分で解決するケースは確実に増えている感触です。
今後、ログ分析を進めることで、よくある質問の傾向の可視化をはじめ、さらなるFAQ整備・マニュアル改善にもつなげていく予定です。
AIに対しての印象はどう変化しましたか?
導入前は、庁内でもハルシネーションに対する不安の声もあり、ネガティブな反応も0ではありませんでした。
しかしGMO即レスAIをはじめとするAIツールの導入後に行われたDXの会議では、幹部職員の中からも 『自分の仕事の効率が上がっている』、『部下がよく使っていると聞いている』という声が出てきました。
上の立場の人がそう言い切ってくれたことで、AI活用が当たり前の空気に近づいていると感じます。
現在、毎月コンスタントに生成AIを使っている職員は全体の3割程度ですが、まだ伸ばす余地は大きく、一部の好きな人だけのツールから多くの職員が普通に使うツールへと変わってきている途中だと思います。

今後の展望があればお聞かせください
今後は、庁内マニュアルのカバー範囲をさらに広げつつ、AIが参照しやすい形でのマニュアルの整備や、日常業務の中であたりまえにAIを使う仕組みづくりなどを進めていく予定です。
また、市民サービスにもAIの活用を検討しています。市役所の窓口が閉まっている夜間や休日でも、AIが一次対応することで、市民の皆さんの『困った、今すぐ知りたい』という気持ちに、少しでも寄り添える状態を目指していきます。
AIは、使ってみないと分からない部分が多いツールです。実際に試し、使えるという実感を共有することで、活用に向けた前向きな議論がしやすくなると思います。
“まずは小さく始めて、うまくいかなければ見直す。”
新しいことを始める際はいつも考え方の基本にしていて、AIもそのくらいの感覚で一歩踏み出すことが、活用の近道だと感じています。
おわりに
GMO即レスAIにご相談いただくことの多い課題の一つに、「定期的な人事異動による業務の属人化や引き継ぎの非効率化をどうにかしたい」というものがあります。
鹿屋市役所様が実現されたように、GMO即レスAIが提供するチャットボットを組織内に構築することで、多くの方が悩まれているこの課題を払拭することができます。
新しい担当者が異動直後に抱える「どこに聞けばいいかわからない」という不明点をAIが即座に解消したり、定型的な引き継ぎ業務の負担を大幅に軽減することが可能だからです。
GMO即レスAIでは、実際にAIチャットボットを導入し、現場を改善してきたメンバーが運用の支援をしています。実績に基づいたノウハウとともに伴走支援をしているので、AIチャットボットをどのように導入するかのご提案や、ナレッジの整地方法を実態に合わせてご提案させていただきます。